ゴルフの技術向上のために公園や河川敷での練習を考える方もいますが、実際には安全性やルールの面で適していない場合が多いです。近くをとおりがかった人にケガをさせてしまう可能性を考えるとよい練習場所ではありません。この記事では、快適で効率的な練習ができる方法やおすすめスポットについてご紹介します。
公園や河川敷での練習は危険!
ゴルフの練習は日々のスキル向上に欠かせませんが、公園や河川敷での素振りやアプローチ練習が極めて危険な行為であることを忘れてはなりません。
多くの人が「素振りぐらいなら大丈夫」と考えがちですが、実際にはリスクが大きいのです。今回は、なぜ公園や河川敷でのゴルフ練習が危険なのかをくわしく解説します。
素振りが危険な理由
まず、素振りであっても油断は禁物です。ゴルフクラブは金属でできており、強い力で振られた場合、近くにいる人に当たれば重大なケガを負わせる可能性があります。
実際に、自宅の前や公園での素振り中に、近くにいる人に気づかずにクラブが当たり、ケガをさせてしまった事例も存在します。とくに公園や河川敷では子どもやペットが走り回っていることもあり、彼らの動きは予測できません。
「なんでこんな所にいるの?」と思う状況は日常茶飯事です。ゴルフクラブを振り回すだけでも十分な危険をともないます。
ボールを使った練習はより危険
さらに、ボールを使ったアプローチ練習は一層危険です。「アプローチくらいならミスしない」と自信を持つ方もいるかもしれませんが、プロでもミスショットをすることがあります。
トップやシャンクなど、思わぬミスショットが生じれば、ボールが予想外の方向に飛び、周囲の人や建物に当たる危険性が高まります。とくに頭部などに当たると、命にかかわる重篤な事故につながる可能性も否定できません。最悪の場合、殺人者になってしまうことすら考えられるのです。
ケガをさせたら即アウト
多くの公園や河川敷では、ボール遊びやゴルフの素振りを禁止する注意書きがされています。しかし、これらの注意書きはあくまで「危険だからやめましょう」という意味であり、実際に素振りをしたからといって法的な罰則がともなうわけではありません。
そのため、たとえこれを無視して公園でボール遊びをした子どもが逮捕されることはなく、ゴルフの素振りも、警察官に注意される程度で終わるでしょう。
自治体によっては、条例でこれらの行為を厳しく禁止している場合もありますが、実際にはその罰則が緩いため、気軽にクラブを振ってしまう人もいるのが現状です。
しかし、問題は他者に危険を及ぼした場合です。たとえば素振りの最中に、たまたまとおりかかった人にクラブやボールが当たってケガをさせてしまった場合、それは一転して重大な過失と見なされます。
このとき、故意であったかどうかは関係なく、加害者として法的な責任を問われることになります。さらに、人ではなく、他人の車や家のガラスを破壊してしまった場合でも、重過失として厳しく追及されることがあるのです。
もし一度でも誰かを傷つけたり、物を壊してしまった場合、その代償は非常に大きくなります。過失であっても、賠償金や訴訟の対象となり、日常生活に大きな影響を及ぼすでしょう。
ゴルフの練習は自宅や専用の練習場へ!
公共の場で練習するのはほかの人の迷惑になるうえ、ケガをさせるリスクがあり大変危険です。そのため、ゴルフの練習をするなら自宅や専用の練習場所に行くのが無難といえます。安全かつ確実にゴルフのスキルを身につけたいものですね。
自宅でできる練習
ゴルフの上達には、定期的な練習が不可欠です。しかし、時間や場所の制約があるため、必ずしもゴルフ練習場に通うことができない人も多いでしょう。そんなときでも、自宅や専用の練習器具を使えば効果的に練習することが可能です。
ここでは、自宅で手軽にできるゴルフ練習法を紹介します。まず自宅でのゴルフ練習の定番である「パターマットを使ったパター練習」です。パターマットを使用すれば、部屋の中でもパッティングの感覚を養うことができます。
パターマットは比較的手頃な価格(3,000~1万円ほど)で購入でき、狭いスペースでも設置が可能です。自宅に車を駐車できるスペースがあれば、さらに長い5mほどの人工芝を使って距離感を磨くこともおすすめです。
次に「タオルを使ったスイング矯正」も効果的です。もうひとつの効果的な練習法は、タオルを使ったスイング矯正です。長さ70㎝ほどのタオルを両脇に挟み、タオルが落ちないようにスイングすることで、脇が開かない正しいフォームを習得できます。
この練習は道具を必要としないため、初心者から上級者まで気軽に取り入れることができるでしょう。脇が締まったスイングは、安定したショットのために重要です。もうひとつは「マットと座布団を使ったアプローチ練習」です。
アプローチショットの練習も自宅で行うことができます。人工芝のマットを使い、大きめの座布団やクッションでボールを受けることで、部屋の中でも静かに練習可能です。
マンションなど音が気になる場所でも、タオルを敷いて防音対策をすれば、安心して練習を続けられます。距離は2m程度で十分なため、室内でも効率的なアプローチ練習ができるでしょう。
専用施設を使おう
自宅での練習では物足りないという場合は、専用の練習場に行くのもおすすめです。佐賀県内にも練習場は10か所以上あり、平日なら1,000円前後で打ち放題ができるお店もあります。自宅での練習ではなかなか身につきにくいなと感じるときはこうした専用施設を利用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
公園や河川敷は多くの人々が憩いの場として利用している場所です。そんな場所でゴルフ練習を行うことは、他の利用者にとって迷惑行為にもなり得ます。どれだけ慎重に行っているつもりでも、予期せぬ事態は避けられません。安全に配慮することは当然のことながら、他者の快適な利用を妨げないマナーも大切です。もちろん、工夫をすれば自宅や室内でも十分に練習できます。パターマットやタオル、人工芝などの道具をうまく活用すれば、効率よくフォームやショットの精度を高めることができるでしょう。練習場に行けないときでも、日常的にこれらの方法を取り入れて、着実にスキルアップを目指しましょう。